夏のイライラを解消するヨガ哲学。自律神経を整え心穏やかに過ごす日常の実践法

厳しい夏の暑さが続くと、体力が消耗するだけでなく、心にも余裕がなくなってしまいがちです。少しのことでイライラしてしまったり、夜によく眠れなくなったり、原因のわからない体のだるさを感じたりすることはありませんか。このような夏特有の不調や心の乱れは、自律神経のバランスが崩れているサインかもしれません。

こうした心身の揺らぎを整えるヒントが、古くから伝わるヨガ哲学に隠されています。ヨガは単に体を動かすポーズ(アーサナ)だけでなく、生き方や心の扱い方を学ぶ学問でもあります。

横浜あざみ野にある少人数制ヨガスタジオ「ちゃんどら yoga studio」です。私たちは、ポーズの練習だけでなく、こうしたヨガの知恵を日々の暮らしに活かし、健やかに過ごすお手伝いをしています。今回は、夏の暑さやイライラを解消し、心穏やかに過ごすためのヨガ哲学の実践方法について、詳しくご紹介します。

ヨガ哲学を日常に簡単に取り入れる方法とスートラの基本的な意味

ヨガ哲学と聞くと、「難しそう」「お堅い学問なのでは」というイメージを持つ方がいるかもしれません。しかし、その根本にある教えは、現代の私たちが抱えるストレスや悩みを軽くするための非常に実用的なアイデアに満ちています。

ヨガ哲学の基礎となる経典に「ヨガ・スートラ」という本があります。このスートラ(経典)の意味をわかりやすく紐解くと、心の動きを静かにコントロールし、本来の穏やかな自分自身に戻るためのガイドブックのようなものです。短い格言のような文章が並んでおり、ヨガ哲学初心者にも読みやすい本や、丁寧な解説書が多数出版されています。解説書を選ぶときは、専門用語が少なく、日常生活に即した例え話が載っている本を選ぶと、無理なく読み進めることができます。まずはそうした読みやすい本を一冊手に取ってみるのも、学びの第一歩としておすすめです。

このヨガ哲学の中で、私たちの心や自然界の性質を表す言葉に「ラジャス(激質)」と「タマス(暗質)」、そして調和のとれた「サットヴァ(純質)」という3つの概念があります。
夏の暑さは、体の中に熱を溜め込みやすくし、心をせっかちで攻撃的な状態、つまり「ラジャス」へと傾けがちです。汗をかいて喉が渇き、冷たい飲み物を一気に飲み干すとき、心は少し興奮状態にあります。また、クーラーの効きすぎた部屋で長時間過ごすことによる冷えは、逆に体を重くし、やる気を奪う「タマス」の状態を引き起こす原因になります。体がだるくて外に出たくない、何もしたくないと感じるときは、タマスが過剰になっている状態です。

このラジャスとタマスの偏りを改善し、心が澄み切ったサットヴァの状態へと導くことが、自律神経を整えることにつながります。
日常への取り入れ方はとても簡単です。例えば、イライラしている(ラジャスが過剰な)と感じたときは、冷たい風に急激に当たるのではなく、静かな日陰で深く息を吐き出すことに集中します。逆に、体がだるくて動けない(タマスが過剰な)ときは、軽いストレッチをして体に少しだけ刺激を与え、血の巡りを促してみます。自分の今の状態を「あ、今はラジャスが強いな」「タマスに傾いているな」と、客観的に見つめること自体が、ヨガ哲学の素晴らしい実践です。

八支則の「ヤマ」「ニヤマ」を実践して夏の暑さとイライラを解消する

ヨガ哲学の具体的な実践体系として「八支則(はっしそく)」があります。これは、心穏やかに生きるための8つのステップです。その最初の2つが、日常生活での心がけである「ヤマ(禁戒=やってはいけないこと)」と「ニヤマ(勧戒=おすすめの心がけ)」です。これらを意識するだけで、夏の暑さによるイライラを解消し、自律神経の安定をサポートすることができます。

まず、ヤマの中から「アヒムサ(非暴力)」を意識してみましょう。非暴力とは、他者に対して暴力や暴言を振るわないことだけでなく、自分自身を傷つけないことも含みます。夏の暑い日に「もっと頑張らなければ」「これくらいで疲れていてはダメだ」と自分を追い込んでいませんか。体力を消耗しやすい夏こそ、自分の限界を認め、休む時間を作る。これが、自分に対するアヒムサの実践です。

もう一つ、ヤマの中にある「サティヤ(真実)」も、心の安定を保つ上で意識したいポイントです。これは嘘をつかないことですが、自分自身の心に対しても同じです。本当は体が疲れて悲鳴を上げているのに、「大丈夫」と強がって無理をしてしまうのは、自分に嘘をついている状態です。自分の本音に耳を傾け、疲れたときは「疲れた」と認めてあげることで、余計な緊張から解放されます。

次に、ニヤマの中から「サントーシャ(知足=足るを知る)」を取り入れてみましょう。これは、現状に満足し、今あるものに感謝するという考え方です。「暑くて最悪だ」「冷房の効きが悪い」と、欠けているものや不快なことばかりに目を向けるのではなく、「冷たいお茶が飲めてありがたい」「木陰に入ると涼しい風が吹いて心地よい」といった、今手元にある小さな心地よさに意識を向けてみます。不足していることへの執着から、今あるものへの感謝へと視点を切り替えることで、心の興奮が静まり、自律神経の過剰な緊張が和らいでいきます。

さらに、ニヤマの「シャウチャ(清浄)」も夏にぴったりの実践です。これは心身を清潔に保つことです。汗をかいたらこまめにシャワーで流す、部屋の風通しを良くしてすっきりと片付ける、といった物理的なアプローチだけでなく、食べるものをクリーンにすることも含まれます。旬の夏野菜など、自然の恵みをシンプルにいただくことで、体の中からすっきりと整っていきます。

また、一日の始まりに「朝の瞑想」を取り入れることも、ヨガ哲学を習慣化するための有効な方法です。朝の静かな時間は、一日の心の方向性を決める貴重なひとときです。朝起きてすぐ、窓を開けて新鮮な空気を取り入れ、数分間だけ目を閉じて自分の呼吸に意識を向けます。姿勢は椅子に座る形でも、床に胡坐をかく形でも構いません。背筋をすっと伸ばし、入ってくる息の冷たさや、出ていく息の温かさにただ集中します。これだけで頭がすっきりと整理され、暑い一日を穏やかに乗り切るための心の準備が整います。毎日同じ時間、同じ場所で行うようにすると、自然と生活の一部になっていきます。

こうした哲学の学びは、ヨガの指導を行っているヨガインストラクターにとっても、定期的なヨガ哲学の学び直しとして非常に価値のあるものです。どうしてもポーズの技術的な部分ばかりに目が向きがちですが、こうした心のあり方の根本を見つめ直すことで、クラス全体の雰囲気がより温かく、アットホームなものに変化していきます。

横浜あざみ野で心穏やかに過ごすためのヨガライフ

ヨガ哲学の教えを頭で理解するだけでなく、実際に体を通して体感することが、日々の心地よさへとつながっていきます。

あざみ野のヨガスタジオである「ちゃんどら yoga studio」では、少人数制で丁寧なレッスンを行っています。大人数のスタジオでは、周りの目が気になってポーズに集中できなかったり、インストラクターの動きについていけるか不安になったりすることもあるでしょう。私たちは、一人ひとりのお客様のその日の体調や心の状態にじっくりと寄り添いながら、アットホームな雰囲気の中でクラスを進めていきます。

私たちのスタジオの大きな特徴は、新月から満月まで、月の満ち欠けに合わせた5段階のレベル別のクラス構成を導入している点です。月が満ちていく時期はアクティブに動きエネルギーを高めるクラス、月が欠けていく時期は体内の余分なものを手放し、リラックスを深めるクラスなど、自然のバイオリズムに合わせたヨガをご提案しています。自分の体の声を聴き、その日のバイオリズムに合わせたクラスを選ぶことで、無理なく運動不足を解消し、健やかな状態へと導くことができます。肩こりや腰痛といった個々の悩みに対しても、その日の体調に合わせた軽減法を提案するなど、無理のない範囲で丁寧にサポートします。

さらに、小さなお子様がいらっしゃる方でも無理なく通っていただけるよう、子連れOKの産前産後クラスをご用意しています。妊娠中や子育て中の時期は、体調の変化やホルモンバランスの乱れから、精神的にも不安定になりやすい時期です。そうした時期だからこそ、ヨガ哲学の教えをベースに、自分の心と体を優しく労わる時間を持っていただきたいと考えています。同じ境遇の仲間と出会い、他愛のないおしゃべりをするだけでも、心がふっと軽くなることがあります。

オンラインレッスンにも対応しているため、自宅から気軽に参加したい方や、外出が難しい時期でも、お客様の好きなタイミングやペースで、無理なくレッスンを続けていただくことができます。スタジオでの対面レッスンとオンラインレッスンを組み合わせることで、忙しい毎日の中でも、ヨガを習慣にしやすくなります。

夏の暑さで自律神経が乱れがちなときこそ、心と体をリセットする時間が必要です。自分だけの静かな時間を持ち、本来の健やかさを取り戻してみませんか。
ご自身のペースで体験できるレッスンをご用意して、お待ちしております。まずは一度、体験レッスンでスタジオの心地よい雰囲気を感じてみてください。

※なお、本記事の内容は一般的な情報提供を目的としており、特定の効果を保証するものではありません。健康上の問題がある場合や、妊娠中の方は、事前に専門医にご相談いただくか、ご自身の判断のもとで無理のない範囲で行ってください。